許可の延期請求(Request for Postponement of Acceptance)は、審査において、許可(特許)査定を保留にできる手続きです。仮に新規性や進歩性等のすべての拒絶理由を解消していたとしても、この手続きが有効な間は審査報告書が発効され続けます。ただし、許可の延期請求が有効な状態で、アクセプタンス期間を迎えると特許出願は消滅してしまいます。
許可の延期請求は、アクセプタンス期間の最終日まで行うことができ、また、いつでも取り下げることができます。通常、審査請求と同時に行い、一次審査報告書への応答時に取り下げます。
許可の延期請求は、オーストラリアとニュージーランドのそれぞれで可能ですが、一方で、日本にはない制度であるため、メリットがわかりにくいかもしれません。
オーストラリアについて
米国や欧州等にそれぞれの好ましい明細書の書き方があるのと同様に、オーストラリアにも好ましい明細書の書き方があります。
したがって、明細書をオーストラリアのプラクティスに合わせる補正の機会を得るために、許可の延期請求を行うことで、確実に一次審査報告書を発行させます。
特に、日本から移行してきた多くのオーストラリア出願には、発明が解決しようとする課題や発明の効果が含まれています。これらの記載は、オーストラリアの訴訟において、請求項の必須要件としてみなされ、不利に働くことが想定されます。
他にも注意点がいくつかあるため、オーストラリアのプラクティスを理解している者に補正を検討してもらうことが理想的です。
ニュージーランドについて
一方で、ニュージーランドではオーストラリアよりも補正の要件が厳しいため、このような補正は行いません。
ニュージーランドでは、許可されてしまうと、分割出願ができなくなってしまうため、分割出願の選択肢を残すために許可の延長請求を行います。
なお、弊所では、このような許可の延期請求のメリットを感じていただきやすくするために、許可の延期請求及びその取り下げに代理人手数料を課しておりません。
ご質問がある場合や延期請求についてサポートが必要な場合は、お気軽にお問い合わせください。


